【ナラブライ競馬場(オーストラリア)訪問記】日本人がまず訪れないようなオーストラリアの田舎町ナラブライにある草競馬場。

日本には主に中央競馬と地方競馬があります。かつてはそれこそ日本全国に競馬場がありました。現在は中央競馬10か所、地方競馬15か所となってます。

それに対し、南半球最大の競馬産業を誇るオーストラリア。メルボルンカップなど国際レースが行われる格式が高い競馬場から草競馬までおよそ300の競馬場があると言われています。

前回紹介したロイヤルランドウィック競馬場は、いわゆる中央競馬のようなもので、高い格式の代表例です。一方で、普通の日本人ならまず訪れることのないような、小さな競馬場も数多く存在します。むしろオーストラリアではそのような競馬場の方が圧倒的に多いです。

今回、ロイヤルランドウィック競馬場と同じ州であるニューサウスウェールズ州ナラブライ(Narrabri)を訪れました。ナラブライは州都シドニーより内陸に500キロのところに位置する田舎町です。隣のクイーンズランド州州都ブリスベン(Brisbane)からも500キロ。周辺は綿作地やソーガム畑が多く、農業が盛んな地域です。

仕事の都合でこの町に二日間滞在することになり、仕事の合間を見て競馬場を訪れてみました。Googlemapで調べると、町の外れに競馬場がありました。入口は非常に簡素で、施錠すらされていません。

しかし中に入るとダートコースは結構な大きさを感じます。オーストラリアの澄み渡った青空に、夕焼けが差し、ダートの茶色と良いコントラストを醸し出していました。レース開催日ではないようで、人気は全くなく。柵もないのでコースの中に立ち入ることも出来ました。

スタンドも本当に簡素で、自分の知っている競馬場との差を感じます。ここはまさしく草競馬と言っても良い競馬場でした。こんな場所でも、4月にはナラブライカップ(Narrabri Cup)という大きなレースが行われ、その日はドレスアップした観客で賑わうそうです。

なんとも哀愁漂うこの場所は、夜に再度訪れると夜空一面に広がる天の川を観ることが出来ました。