筆者がインドネシアのジャカルタに住み始めて数か月が経ちました。
物価が安いため、貯金がしやすいと言われているインドネシアですが、実際の財政状況がどのように変化したか。日本にいた頃と現在で比較してみました。結論としては、日本で神経すり減らすなら自由な海外での就職を考えてみてはどうでしょう、ってことです。
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財政状況
明細 | 日本 | ジャカルタ | |
---|---|---|---|
収入 | 165,000 | 265,000 | |
支出 | 家賃 | 0 | 63,000 |
水道光熱費 | 7,000 | 0 | |
携帯代 | 0 | 1,000 | |
通信費 | 4,500 | 0 | |
食費 | 40,000 | 20,000 | |
交際費(飲食) | 30,000 | 70,000 | |
交際費(その他) | 15,000 | 30,000 | |
クレジットカード会費 | 4,500 | 4,000 | |
その他会費 | 6,000 | 1,000 | |
交通費 | 5,000 | 5,000 | |
バイクローン | 30,000 | 0 | |
車両保険料 | 5,500 | 0 | |
雑費 | 30,000 | 20,000 | |
残高 | -12,500 | 51,000 |
収入
日本では、月収26万でした。そこから税金や社会保険料の他、家賃の天引き30,000円があり、残業代や出張手当などで変動はあるものの、だいたい手取りで16万~20万円の範囲でした。日本勤務時末期は、残業代がほぼつかず、出張もなければ手取り15万円台の時もありました。
インドネシアでは、残業代はつかないものの、税金や社会保険は会社負担のため、毎月変動のない決まった額をもらえます。正確にはUSD計算のIDR支給のため、やや為替の影響は受けますが。手取りベースでみれば給与大幅アップで、これだけで転職してよかったと思います。
なお源泉徴収票ベースだと、日本時代は手取り220万円、インドネシアでは320万円。
日本なんて飛び出しちまえ!
ちなみ海外では基本的に税引き前「年収・月収」は不要な指標だと思っています。可処分所得(手取り)がいくらかで考えたほうが良いです。だから現地採用を目指す人は給料がGrossかNetかをよく確認しましょう。
家賃
日本では、63,000円の部屋で、家賃補助が30,000円出て残り33,000円が給与天引きでした。
インドネシアでは、全額自己負担(正確には給与に家賃手当込)ですが、それなりのサービスアパートメントなので日本と同額の63,000円(7,500,000ルピア)です。現地の相場的にはかなり高額なほうです。
インドネシアで外国人が住む住居の相場は、のちに引っ越しを検討した際に書いた記事を参照。
水道光熱費/携帯・通信費
日本では、電気代2,000円、水道代1,500円、ガス代3,500円、通信費(Wi-Fi)4,500円でした。携帯代は親が家族分を一括で支払っていたので、自己負担する必要がありませんでした。
インドネシアではサービスアパートメントなので、水道光熱費とWi-Fiがすべて家賃に組み込まれています。
携帯は日本で購入した機種を使い、Simとパケットだけなので、1か月1,000円(100,000~150,000ルピア)程度です。筆者は現在XLとTelekomselの2台持ちですが、両方合わせてもこの金額です。ちなみにどちらも無料通話40分、4G回線が12GBまで使えます。いかに日本の通信料が高額かが分かります。
食費
日本では、朝はコンビニ、昼は弁当か外食、夜は自炊もあれば吉野家などの外食もありました。だいたい朝300円、昼600円、夜700円くらいです。
インドネシアでは、平日朝はワルンの菓子パンとコーヒー、昼はワルテック、夜もワルテック。だいたい朝150円(20,000ルピア)、昼200円(25,000ルピア)、夜250円(30,000ルピア)くらいです。一日当たりの食費で考えると1,600円→600円(75,000ルピア)と1,000円近く削減できています。
その代わりワルテックばっかで食べていると、間違いなく体重は増加します…。まだインドネシアで体重計に乗っていないのでわかりませんが、恐らく3kg以上は太っています。
追記:3か月で4kg太りました。
交際費(飲食・その他)
日本では、飲み会や会食など飲食を伴う出費はだいたい月30,000円程度。お酒は飲まない時も少なくなかったため、そこまでの出費はありませんでした。コンビニでの買い食いなんかもここに含めています。
飲食以外の交際費は週2で行っていたバスケの参加料や、カラオケ・ボーリングなどの遊興費です。飲み会行ってカラオケオールなんてした日には結構な額が飛んでいきます。
インドネシアでは、娯楽が少ないので自然とお酒を飲む機会が増えます。特に日本人と日本料理の店に行くと、2,000円~5,000円(250,000~600,000ルピア)が週2~3回で飛んでいきます。
インドネシアでの交際費は、ほとんどがゴルフと旅行費です。ゴルフはプレーフィーとキャディーへのチップ、交通費、飲食代などを考えると、1回8,500円(1,000,000ルピア)程度です。
クレジットカード会費
日本にいたときは結構色々なクレジットカードを持っていましたが、来イの際に結構解約しました。今残っているには以下の3つで、年会費(税込)を月割りにした計算結果です。
- SPGアメックス(33,480円)
- 三井住友VISAプライムゴールド(4,320円)
- ANASFCJCBゴールド(16,200円)
ちなみにSFCはJCB→VISAにブランド変更し、プライムゴールドは解約予定です。現在の年額54,000円から45,900円に削減されます。
その他会費
日本では、Yahoo!プレミアム、Radikoプレミアム、グリーンチャンネルWeb、JRA-VAN、タイムズカーシェアなど月会費が発生する様々なサービスを利用していました。
日本を離れるとそれらは必要なくなります。現在、毎月利用しているのはこのブログのサーバー代程度です。あとはJJC(ジャカルタ日本人会)の会費(年間600,000ルピア)程度でしょうか。
交通費/バイクローン/保険料
日本ではNinja-250RやZZR-1400に乗っており、それぞれ月額30,000円程度でローンを組んでいました。加えて保険料が月5,000円程度かかっています。さらに飲み会などの移動では電車やバス、タクシーも使うので、別途交通費もかかりました。
インドネシアでは、移動は基本TaxiやGojek,Grab,Uberなどです。毎朝の通勤でGojekを使っていますが、片道50円(7,000ルピア)です。20日間往復使っても2,000円ですね。
食費に並んで交通費もインドネシアにきて大幅に削減できた項目です。
雑費
主に衣料品や娯楽品です。日本では、特に冬物衣料は値が高く、また季節の変わり目に合わせて結構な頻度で服を買っていました。その他、本やゲーム、バスケやゴルフなどのスポーツ用品です。
インドネシアでは、夏しかなくまた日本ほどファッションに気を使いません。平日はシャツとスラックスに革靴、休日は半袖半パンサンダルの筆者です。衣類にかかる費用はほとんどありません。一方で、日本の書籍はKindleなどほぼ定価で購入するのでそれなりに費用がかかります。
その他
表に計上されていない項目には、帰省費用やギャンブルがあります。
日本では広島在住で、実家の京都へ年4回程度新幹線で帰省しており、1回往復20,000円です。インドネシアに来てからまだ日本へ帰省していませんが、飛行機代+αで1回往復80,000円程度です。年何回帰るかにもよりますが、日本への帰省が年一回ならトータルで考えるとそこまで変わりません。航空券はマイルで補完することもできますし。
日本では筆者は生粋のギャンブラーでした。暇さえあればパチンコ、土日は競馬と大学時代から通算して日本での7年間の滞在でかなりの頻度でした。収支は付けており、トータルではそこまで負けていなかったものの、月によっては財政破綻する月もありました。そういう時はクレジットカードで払った分を分割したりして切り抜けていたのですが…。結局リボは使わなかったですね。
また海外出張でアメリカやヨーロッパに行った際はカジノに入り浸っていました。多分、ほとんどギャンブル依存症の域に半身、いや4分の3くらい突っ込んでいたと思います。
インドネシアではギャンブルはご法度です。シンガポールに行けばカジノがありますが、行っても半年に一回程度でしょう。今はI-PATで馬券も購入できますが、円が必要ですし、情報も少ないのでそこまでやろうとは思いません。
実は筆者が海外に行きたいと思った理由の一つが、この「ギャンブル環境からの脱却」でした。その意味では、インドネシアに来て本当に正解だったと思います。ギャンブル依存で悩んでいる人は、ギャンブル禁止国への海外転職をおススメします。本当にギャンブルしなくなります。
まとめ
日本の時は、毎月支出が収入をオーバーする状態で、ボーナスなどで帳尻を合わせていました。まさしく家計は火の車、自転車操業状態でした。貯金なんて「なにそれ?無理でしょ」とずっと思っていました。
インドネシアにきて、収入が向上し、余暇の過ごし方も見直しました。結果、大幅に財政状況は改善し、月6万~10万円は貯金できるメドがたちました。財政状況が変わり、金銭面での苦労が減ると心にもゆとりが持てるようになります。日本時代では考えられなかった、難関資格の勉強などにも励むことが出来ます。
給料や休みが増え、自己研鑽できることへの充実感と、ギャンブルで負けた時の自己嫌悪を味わうことがない今の環境に、筆者は非常に満足しています。もし日本で心のゆとりをすり減らしている人がいるなら、ぜひ海外で就職することを考えてみてはいかがでしょうか。