クリスマス。インドネシアは24日と25日が休みで、土日合わせて4連休。加えて独り者の筆者。これは旅行に行くしかない。どこに行く。クリスマスムードをぶち壊せるような、そう競馬とダイビングといった自分の趣味に没頭できるような、かつ近場で手頃なところ…。
そうだ ペナン、行こう。
というわけでエアアジアで片道2時間半、往復2.2Juta(約17,000円)でマレーシア・ペナン島3泊4日の旅です!メインは競馬とダイビングでしたが、それだけではもったいない!グルメに観光名所に、ペナンを堪能してきました。
1日目:夜のペナンを徒歩&自転車で観光
正午の便でジャカルタを出発し、夕方にペナン到着です。エアアジアの機内はほぼ満席、なぜか日本人をよく見かけました。クリスマス休暇の行先としてペナンはそこそこ候補に入ってくるようです。
ペナン国際空港に到着し、まずはSIMを確保。今回はDigiというキャリアを利用しました。1週間7GBで28リンギット(約750円)です。
ネットが使えるようになったらもう万全。空港から市内にあるホテルまではGrabカーを利用します。30分の道のりで24リンギット(約650円)でした。渋滞もなく、高速道路による追加料金(高速代)もないのは良いですね。
ホテルはAgodaで1泊7,000円程度のコロニアンホテルをチョイスしました。アレカ・ホテル・ペナン(Areca Hotel Penang)です。朝食は近場に朝から空いているホーカーなどが多くあるので、朝食なしでも問題ありません。立地としてはジョージタウンのやや南側、ペナンで一番高い建物「コムター(Komtar)」の近くに位置します。
さて、すでに夕方。チェックインを済ませ、スマホを充電し、いざ徒歩で街へ繰り出します。行くあてもなくとりあえずまずはコムターのほうへ向かいます。ペナンで一番高い建物とだけあって街のどこにいても見えるので、この後も方角を把握するのに非常に役立ちました。最上階展望台「The Top」もあるのですが、外国人の入場料は2018年12月現在93リンギット(約2,500円)とやや高めなので、今回はパスしました。
とりあえず晩飯を食べるところを探していると、コロニアル調のやたらとおしゃれなマクドナルドを発見。近辺には大型モール(Times Square Penang)やコンドミニアムが多く建設されており、今後の発展を予感させます。
ペナンのグルメは、ペナンを第二の故郷と豪語するArizonian Chandler(@chandlerblv)さんに教えてもらいました。まずは腹ごしらえに、ホテルから歩いて10分の距離にあるHong Xiang Bak Kut Tehでバクテー(肉骨茶)です。
以前クアラルンプールで食べた『Sun Fong Bak Kut Teh(新峰肉骨茶)』のものよりは小さい器でしたが、白ご飯と野菜1品をつけて20リンギット(約530円)だったので、かなり安めのお値段です。スープの味がかなり濃くて、白ご飯に非常によく合いました。タイガービールも進みますね!
腹ごしらえを済ませ、近所に「知る人ぞ知る怪しげなお店」があるとの情報を入手したので、のぞきに行くことに。2軒ほどあるのですが、いずれも夜は閉まっているようです。後日、昼間に再訪しましたがちゃんと開いていました。
徒歩で街を探索していると、さすが南国ペナン、夜なのに30度近くあり汗だくになってしまいます。モールの前に飾られた雪だるまが今にも溶け出しそう。
すると、目の前になにやら自転車レンタルのようなものが。Linkbikeという、ライドシェアアプリです。物は試しにスマホで登録して使ってみました。登録もレンタル手順もわりと簡単にできます。
使い方として、まずアプリ上で利用パスを購入します。利用パスは1日間から1年間まで数種類ありますが、今回は3日間(3リンギット)を選択。するとレンタル開始から30分は無料で利用可能、以後30分間おきに1リンギットがチャージされていくシステムです。駐輪場はジョージタウン各所にあり、30分以内毎に乗り換えれば実質利用パス代だけで済ますこともできます。各支払は登録したクレジットカードで引き落とされます。VISA/Master/ダイナースが利用可能でした。
夜はジョージタウンの交通量も少なく、結構快適です。
せっかく自転車を手に入れたので、ついでにジョージタウン夜の市内観光へ繰り出すことにします。まずはカピタンクリンモスク(Majid Kapitan Keling)へ。1800年に建てられたインド系ムスリムのためのモスクです。夜9時など遅い時間でも大勢の人が礼拝に来ていました。
続いて海沿いへ向かい、税関ビル(Wisima Kastam)へ。1907年に建てられたこの建物は、かつてはマレー鉄道ビルとして使用されていました。
海沿いの道を北へ向かい、ビクトリアメモリアル時計台(Queen Victoria Memorial Clock Tower)。
コタ・ラマ公園に隣接する市役所(MBPP Town Hall)。
そしてペナン名物ストリートアートたち。2枚目はBrother & Sister on a Swing(ブランコに乗る兄妹)というやや有名なものです。一番有名なKids on Bicycle(自転車に乗る子供)はスルーしてしまいました。
そして驚いたのがコタ・ラマ公園(Padang Kota Lama)。これぞまさしく南国の熱気というのでしょうか、夜10時でも公園には人がいっぱい。大人も子供も思い思いに遊びまわっています。後日、日曜日の日中に同じ公園を訪れましたが、全然人がいませんでした。夜、涼しくなったときに思いっきり外で遊ぶ。これも南国に暮らす人々の生活の知恵なのでしょう。
2日目:バイクをレンタルし、いざペナンツーリング!
2日目の朝は、適当にぶらついて入った店でカヤトーストとホワイト・コーヒーを食す。ホワイト・コーヒーはマレーシアに来たら一度は試したい飲み物の一つです。名前の由来は、地元で飲まれる一般的なコーヒーより混ぜ物(加えるもの)が少ないことから、中国語で「白珈琲」と表記されるためという意見が主流です。味はカフェオレに近く、豆をローストするときにマーガリンが、そしてお店で提供される際は砂糖やコンデンスミルクが含まれているのが一般的です。
朝飯を済ませ、再びLinkbikeで自転車を借りて走り回ろうと思ったのですが、日中は暑すぎる&市街地は交通量が多く、だんだん億劫になってきます。
するとちょうどレンタルバイクの文字が。入って聞いてみると、35リンギット(約950円)で24時間借りれるとのこと(別途デポジット100リンギットが必要です)。バイクに乗っている観光客も目にしていたので、市内をバイクで巡れたら楽だろうなぁという誘惑に負け借りてみることに。
パスポートのコピーは取られましたが、国際免許は求められませんでした。実は最初に入った店(ホテルから紹介してもらった店)は、国際免許を求められたため借りることが出来ませんでした。つまり国際免許がない場合、免責や保険は適用できず、すべて自己責任ということになります。
借りたバイクはセミマニュアル(カブみたいなやつ)。実はカブを含めてこのタイプを運転したことがなかったのでやや戸惑いましたが、走り出すとこれは快適。市内でもそこかしこに駐輪スペース(白線が引かれています)があるので、駐輪も煩わしくありません。
まずは、昨晩はよく見えなかったペナンの海とコーンウォリス砲台へ。あまり興味が湧かなかったので、外から砲台を眺めるのみにしておきました。
ジョージタウンを一周し、そのまま当初の目的であるペナン競馬場へ(詳しくは下記記事参照)。結局ここでは、同時刻に行われた有馬記念とともにすっからかんになってしまいます。
半ばやけっぱちになり、こうなったらバイクを走らせてストレス解消や!ということで、北のビーチ「バトゥ・フェリンギ(Batu Ferringhi)」へ。あまり渋滞もなく、30分程度で到着しました。ちょうど夕陽の時間でした。
ちなみにペナン島は一周約70kmなので、バイクで島内一周も不可能ではありません。
Long Beach Cafe(ホーカーセンター)でフライドオイスター(10リンギット)を食して、夕陽のベストな時間帯までの時間つぶしです。小ぶりな牡蠣がまた美味しいんですね。この近辺はホーカーが多く建ち並び、ビーチへは隣の I Love You Cafe(これもホーカー)から行くことが出来ます。
フルーツを売っている店もありました。ドラゴンフルーツなど南国ならではの果物が並びます。その場でジュースにしてもらうこともできます。ぜひお試しあれ。
一人夕陽を見て感傷に浸ったところで、ジョージタウンに引き返します。やっぱりバイクって気持ちいいですね。
実はバトゥ・フェリンギのホーカーであまり食べなかったのは、ジョージタウンで福建麺(ホッケンミー)を食べるため!名店「888 Hokkien Mee」へ。着いた時は夜8時前だったのですが、席は満席、人もめちゃくちゃ並んでいます。ここに限らずペナンの有名な店は、遅くまでやっているのもあるのでしょうが、どの時間帯に行っても混雑しています。
ホッケンミーを買ったはいいが、机がなかったため仕方なくバイクのシートで食べました。この一件も含め、ペナン旅行通じて特にホーカーなどでは席取りが難しいため一人では不便だなと感じることがありました。シンガポールのホッケンミーとは違い、汁の多いタイプとなっています。一杯5リンギット(約130円)と、基本的にどこに行ってもローカルフードは安いです。
3日目:クリスマスディナーはホーカーで。
朝からダイビング(別記事参照)です。
ホテルへ戻ってくるとすでに18時でした。ご飯を食べに出かけようとに行こうとするも、3日目にして初めてスコールに見舞われます。結局22時過ぎにRed Garden Food Paradiseへ。さすがにクリスマスとだけあってこの時間でも賑やかです。子ども連れも普通にいるのが日本ではあまり考えられませんね。
クリスマスディナーには海南鶏飯(ハイナンチキンライス)と再びフライドオイスター、そしてタイガービールをチョイス。周りが賑やかなので、一人飯一人酒でもあまり気になりませんでした。
中央にあるステージでは出し物のイベントをやっているようです。驚いたのは、水着(下着?)の女性が踊っていました。一応子供も訪れるような公共の場で、これだけ露出していいものなのでしょうか。ここは本当にイスラム国家なのか!?と、インドネシアではまず見かけないような光景が印象的でした。
4日目:ネコモスクで猫探し
最終日の朝は飲茶の店へ。ジョージタウン内にあるTai Tong Restaurantです。朝6時からオープンしている庶民の味方なお店です。朝9時ごろに訪れたところすでに店内は満席。
シュウマイなどは店内を巡っているカートがあるので、そこから買います。これは持ち帰りが無理そうなので、食べたい場合はまず席を確保しましょう。
さすがにせっかく来たのに何も食わずに帰るのも勿体ないので、肉まんを2つ買ってテイクアウトします。2個で4.5リンギット(120円)とかなり安いわりに、結構なサイズがあります。一つはベーシックなチャーシューまん、もう一つも肉まんだったのですが不思議な味がしました。
夕方のフライトで帰る予定だったので、観光はあとわずか。特に行く当てもなかったのですが、ガイドブックを見ると「猫が集まるモスク」があるとのことで、猫好きとしては訪れずにはいられない!
いざ、Linkrideで自転車を借りてネコモスクへ。正式名称はMalay Mosuque Lebuh Acheh(アチェ・モスク)と言います。個人的に観光目的でモスクに入るのはどうにも憚られるので、モスクの周辺にいる猫を探すことに。
すると、いましたよ。いたるところに隠れたノラ猫たちが!
近寄って触ろうとしたら逃げられるので、遠目に撮影するだけにしておきました。ノラ猫なのに、みなさん結構毛並みがいいんですよね。良い扱いを受けているのでしょう。
まとめ
実はもう一つ、ホテルのおすすめあります。同じ価格帯のコロニアルホテルということで二つで悩んでいたのですが、もう一つがこちら。The Southern Hotel(南方酒店)です。Red Garden Food Paradiseなどに近く、コンビニも隣接しているのでジョージタウン探索の場合はアクセスが最高です。Linkrideのドッグステーションにも近く、レンタルバイクの店にも近いです。
中国、インド、マレー、西洋文化が入り混じったマレーシア・ペナン。雑多に人種が入り混じっているわけではなく、それぞれが上手い具合に融合し、独特の文化を作り上げています。すなわちそれは、誰にとっても馴染みやすい街ということではないでしょうか。
アクティビティを省き、観光だけなら2泊3日程度でも十分だと思います。ジャカルタをはじめ、東南アジア各地からのアクセスも良いので、ぜひ次の連休の行先にペナンを選んでみてはどうでしょうか。