先のヨーロッパ出張はベルギーとイギリスを訪問するものでした。しかし飛行機の都合でヨーロッパ入国はドイツ・フランクフルト、出国はフランス・パリからでした。一方でベルギーからイギリスやイギリス国内での移動は鉄道です。
今回はベルギー・ブリュッセルからイギリス・ロンドンへの移動のため、ヨーロッパの鉄道の中でもっとも有名な高速鉄道ユーロスター(Euro Star)に乗車しました。
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ユーロスターの予約方法と座席の見方
予約はレイルヨーロッパという公式サイトから予約します。日本語版もあり、また日本円でのクレジット決済も可能なため予約は難しくありません。乗車日の3日前まで予約可能です。
ブリュッセルからロンドンまでは約2時間です。7時台から19時台まで約2時間間隔で、1日6~8本程度運行されています。
客席は3クラスあり、日本語では2等・フレキシー1等・ビジネスとなっています。フレキシー1等から食事がついてきます。またビジネスは専用レーンやビジネスラウンジなどが使用可能です。
日にちや時間帯によって料金にばらつきがあり、安ければ2等で2万円以内の席もあります。一方でビジネスは一律料金となっており、2016年12月現在で41,400円です。ちなみに英語サイトならドル決済やユーロ決済も可能です。為替を比較して、外貨決済の方が得する場合はそちらのほうがいいでしょう。
チケットはレイルヨーロッパで購入するとメールでQRコード付きのE-ticketがPDFファイルで送られてきます。それを印刷して持っていくだけで大丈夫です。
ベルギーの乗車駅はブリュッセル南駅から
ブリュッセルには大きい駅が3つあります。北駅、中央駅、南駅です。ユーロスターはブリュッセル南駅(Brussels-South Railway Station; Bruxelles-Midi)から出発します。
ブリュッセル南駅へは市内から地下鉄、タクシーあるいはUberなどを利用するといいです。今回はIHG系列のCrown Plaza Brusselsに宿泊したので、最寄りのRogier駅から地下鉄で向かいました。約10分程度です。地下鉄はGoogleMapなどを使うと経路や時間まで案内してくれます。駅構内も標識や案内がしっかりしているので、そこまで迷うこともありません。
一方でブリュッセル南駅のユーロスター乗車口はやや難しいところにあります。普通の地下鉄や鉄道とは離れたところにあり、標識の向きがやや親切ではありません。ユーロスターは一番北西の1番乗り場から出発しますので、地下鉄を降りたら駅構内を北西に向けて歩いていけば辿り着けます。
ベルギー出国審査・イギリス入国審査はブリュッセル南駅で
EUからの出国および、イギリスへの入国審査はブリュッセル南駅で行います。
チケットのチェックをしたら、まずEUからの出国です。パスポートを提出するだけで特に質問等はされません。その後、すぐにイギリスの入国審査があります。こちらは審査官から何点か質問されます。自分は「滞在目的はビジネス?ホリデー?」「イギリスに何日滞在するのか?」の2点を聞かれました。
入国審査を抜けると、乗車時間までラウンジのようなところで待機します。ラウンジといってもイスと簡単な売店があるのみな簡素な待合所です。前述したとおり、ビジネス料金での乗車ならば専用のビジネスラウンジがあります。
いざ、ユーロスターに乗車!
時間になると案内放送が流れ、待合所の乗客が一斉に列車へ向かいます。案内は出発時間の20分程度前に行われるので、焦っていく必要もありません。
乗車口は各車両1か所のみで、それぞれに係員がいます。チケットを提示して、名前の確認をしたのち乗車します。飛行機でいうと、搭乗直前のチケット確認のようなものです。鉄道とはいえ国際線なので、そういったチェックは結構あります。
車両自体は結構古く、なぜか弾痕のような跡もありました・・・。
ユーロスターの車内は一昔前の日本の特急列車のよう
今回はフレキシー1等を予約していました。
車内は日本の一昔前の特急列車のような色合いをしています。すべての座席にテーブルがついており、サロンカーのように向かい合わせの座席配置がほとんどです。2人ー2人の4人掛け、1人ー1人の2人掛け、それから1人席もありました。今回は一人で予約していたので、1人席でした。
ちなみにユーロスターは全席指定席ですが、ブリュッセル出発後はフランスのリールという駅で止まる以外はロンドンまで直通なので、出発後に空いている席があれば自由に移動して問題ありません。予約されている席は、シート上のランプでReservedと表示されているので分かります。
座席幅はかなり広いです。荷物置き場は、一車両につき2,3か所ほど大きな荷物置き場があり、その他座席上の物置も二段になっており結構な大きさがあります。
ユーロスターでの食事は期待してはいけない
フレキシー1等以上で乗車すると食事がついてきます。今回、この食事が楽しみの一つでもあったためフレキシー1等を予約しました。一応国際線ですし、飛行機の機内食のようなものが出るのだろうかと期待していました。
ブリュッセルを出発して30分ほどして、食事タイムがやってきました。カートを引いたおばちゃんがやってきます。出てきたものは、こちら!
パン2つ、ジャムとバター、ヨーグルト(ブルーベリー味)、オレンジジュース。とても食事と言えるようなものでなく、単なる軽食でした。これを食事付きと謳うのはいささかどうかと思います…。せめてもの救いというべきなのか、パンはおかわり可能でした。
ちなみに左下の空いているカップにはコーヒーを入れてくれます。お代わりし放題です。めっちゃおかわり勧めてきます。2杯くらいで断ると「もういいの?」と聞かれます。
ロンドン・セントパンクラス駅に到着
途中20分くらいドーバー海峡を渡るためユーロトンネルに入ります。トンネルを抜けてしばらくするとロンドン・セントパンクラス(St Pancras International)駅に到着します。ブリュッセルでイギリスの入国審査を済ませているため、到着後は何か手続きをする必要はありません。
セントパンクラス駅はキングスクロス(Kings Cross)駅に隣接しているため地下鉄等の乗り換えも便利です。キングスクロス駅を始め、イギリスの駅はどこもかなりスタイリッシュでした。古式な街並みと近代的な駅のコントラストが印象的です。
ブリュッセル-ロンドン間は飛行機でも移動できますが、ドアtoドアの移動時間はユーロスターのほうが圧倒的に短いかと思います。
せっかくなので、欧州が誇る時速300キロの超特急に乗車してみてはいかがでしょうか。