【篠山城訪問記】「地方の豪族の邸宅」感が溢れる、丹波篠山に位置する篠山城を訪れた。

 

100名城巡りツーリング、3日目は京都から広島を目指す道中の城巡りです。

兵庫県の篠山城・竹田城、岡山県の津山城のスタンプを回収しに行きます。まず最初は「丹波の黒豆」で有名な篠山市にある篠山城を目指します。

 

 

アクセス・駐車場

京都市内から篠山城までは、途中京都縦貫道を通り1時間半程度で着きます。

千代川インターを下りて、しばらくすると国道372号線に入ります。そこから篠山城へと続く道は両側2車線で、信号・交通量ともに少なく、適度な峠などもあるため非常に快適に走ることが出来るツーリングにおススメの道です。

駐車場は、城の北側に公営駐車場がああります。車だと1時間までは無料で、2時間までは200円です。この日は、篠山城三の丸広場で開催されていたデカンショ祭(8月15日~16日)の後片付けが行われており、駐車場がいっぱいの様子でした。ちょうど大書院へと続く道の手前にある説明文の看板のあたりにBMWのバイクが停められていたので、横に置かせてもらいます。

 

(Google Mapより)

 

概要

篠山城は築城の名手・藤堂高虎によって建造されました。

天守閣を建てるための天守台はありますが、結局天守閣は建てられることはありませんでした。代わりに二の丸に大書院と呼ばれる御殿が設立されます。廃城令の際、大書院は撤去のためのコストが掛かり過ぎることから撤去を免れました。

明治時代には、大書院は小学校や公民館として利用されていました。しかし、1944年に失火により大書院が焼失してしまいます。その後、1993年に城下町に目を付けた兵庫県などが、歴史的な景観を維持しようと景観形成地区に指定します。

2000年にようやく大書院が復元されました。

 

鉄門跡

駐車場から橋を渡ると、すぐに門構えが現れます。全体的に平たい作りになっているので、どことなく中世の雰囲気が漂っています。門を抜けるとすぐに大書院の入口に着きます。

入場料は大人400円で、100名城スタンプもここで押すことが出来ます。

 

 

天守台

大書院に入らず、入り口に向かって左側の道を進んでいくと、大書院の裏手に出ます。ここが天守台跡になっており、復元される前のオリジナルの大書院の間取りなどが地面に書かれています。

 

 

少し離れてみると、大書院の大きさが非常に目立ちます。当時に建てられた平屋の建造物としては、二条城にある御殿と同じくらいの大きさとも言われ、篠山城の拠点としての重要性が伺えます。

この辺りは高台に位置しており、篠山市内を見下ろすことも出来ます。この大書院裏手の天守台だけを見学する場合、入場料は不要です。

 

 

大書院内

大書院内では篠山城の紹介や甲冑の着付け体験ができます。

また市民が趣味で作った手作り甲冑も展示されており、官民が一体となって篠山城城下町を盛り上げていこうという機運が伺えます。ちなみに下の写真にある甲冑は紙で出来ているそうです。

 

 

30畳ほどある畳の間は実際に上がることができます。寝そべったりすることも可能です。

 

 

城内で結婚式を挙げる「キャッスルウェディング」も可能です。あまりこのような取り組みは他の城では見たことがないので、地域密着型の取り組みとして非常に有効だと思います。

 

 

また、篠山城は佐々木蔵之介主演の映画『超高速参勤交代』(2014)と『超高速参勤交代リターンズ』(2016)の舞台にもなっています。一見馬鹿げたコメディ映画なのですが、続編が作られているように結構面白いので、是非観てみてください。

 

まとめ

篠山は、丹波の黒豆や但馬牛など地域にこだわった食材も豊富で、近隣にはるり渓温泉などがあり、舞鶴若狭自動車道も開通したのでアクセスもしやすいです。紅葉のシーズンにはコスプレイヤーで賑わう大国寺も篠山城の近くにあります。

篠山城の城下町は、広島の竹原地区のように国の『重要伝統的建造物群保存地区』に指定されています。篠山城跡だけでなく、城下町の武家屋敷を利用した資料館なども含まれます。最近では、古民家を利用したホテルの営業なども行われています。

都会の喧騒を離れてゆっくりした場所で過ごしたい場合の選択肢として、一度検討してみたいと思います。