ゴールデンウィークの九州ツーリング2日目。
この日は伊万里を出発し、平戸→佐世保→諫早→島原→天草→人吉の長距離ルート。結果的に1日で400km走ることになり、朝8時に伊万里を出て、人吉に着いたのが23時半。疲れ果てたまま記事を書いてるところです。
前回までの記事はこちら。
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本州最西端の百名城「平戸城」
まずは100名城巡りで、本州最西端の平戸城へ。伊万里からは国道204号を通って1時間ちょっとです。この日は朝から天気も良く、海沿いを走るのが気持ちよかったです。
平戸城の敷地は全体的に小さくまとまっており、見て回りやすいです。昨日の佐賀県の100名城がすべて無料だったのに対し、長崎県の平戸城では510円徴収されました。大した金額でもないのだが、無料と比較するとやたらに高く感じます。
平戸城はこの地を治めていた松浦氏の居城です。城内には壁一面にびっしり書き込まれた松浦氏の家系図があり、恐らく現代の子孫の名前も書きこまれていました。筆者の友人にも松浦くんがいるので名前がないか探してみたが、やっぱりなかったです。
平戸城は三方向を海に囲まれており、天守閣の最上階からの見晴らしは絶景です。平戸に到着した時から思っていたのは、海が非常にきれいで透明度が高いことです。島の間に挟まれた湾になっていることもあるのでしょうが、漁港からでも海の底を見ることができました。海水浴をするならこういう水のきれいなところで泳ぎたいものです。
天守から西に目を向けると、フランシスコザビエル教会(平戸ザビエル記念教会)があります。1971年に建てられたものだが、その白さと壮大さから周囲の景観から浮かび上がって見えます。
和洋折衷、日本貿易発祥は平戸の町
平戸は昔から外国との貿易で栄えた町です。
かのザビエルもこの地に3度布教に訪れたりと、現代でも聖堂などの建物が残っています。そんな平戸の中にあって、前述したザビエル教会は丘の上に建てられており、市街地から坂を登る途中で、寺院と重なって見える風景があります。
これは「寺院と教会の見える風景」として、平戸を代表する景観の一つとなっています。このような対照的な風景(この場合だと和風建築と洋風建築、あるいは仏教の寺とキリスト教の教会)は、うつくしい。
超人気佐世保バーガー「Kayo」は予約必須
平戸を出て諫早に向かうのですが、ちょうど昼飯時の時間だったので、途中にある佐世保によることにしました。
お目当ては当然、佐世保バーガーです。平戸から佐世保までは1時間ちょっとで到着します。
佐世保バーガーで有名な店はいくつかあるが、今回はまず「Kayo」に行ってみました。駐車場はないですが、道路の反対側がイオンスーパーになっているのでそこに駐車できます。
到着してみるとすでに行列が。しかしそこまで長いものでもないため、並んで注文しようとしました。いざ自分の番になり、バーガーを注文すると…
「今からだと2時半くらいのお渡しになります」
今何時?12時半。2時間待ち?
どうやらこの時受け取っていたのは、バーガーを予約していた人たちのようです。
佐世保バーガー認定店の肉屋「あいかわ」
さすがに2時間待つのは時間がもったいないので、ここを諦め別の店を探すことに。しかしKayoは佐世保のなかでも南に位置しており、このあと諫早に向かうことを考えると、北上して他の店に行くのも面倒です。
Google Mapで調べると一軒だけ、南にある店が出てきました。「あいかわ」。Kayoからは10分程度の距離で、バイパス沿いにある店です。
到着してみるとこちらも並んでおり、注文すると40分待ちと言われました。それでもKayoの2時間よりはましだと思い、待つことにします。Kayoは電話での注文を受け付けていましたが、あいかわは現地で予約しないといけないようです。
注意してほしいのは、車だと車内で待てばいいですが、バイクは店内がいっぱいだと屋外で待つはめになります。
きっちり40分後、番号を呼ばれ、ようやく佐世保バーガーにありつけました。
肉屋が経営している店だけあって、ビーフは肉の味が濃厚。ただそれ以上にとろけるようなベーコンと、絶妙な焼き加減のエッグがとても気に入りました。筆者はアメリカ留学中に本場のハンバーガーを食べてきましたが、味はこれまで人生の中で一番おいしいハンバーガーでした。脂っこくなく、日本人向けのテイストなのかもしれません。
長崎のトップオブトップ「ハウステンボス」
佐世保バーガーを食すのに思いのほか時間を取られ、佐世保を出発したのが14時過ぎ。次は諫早へ向かう。諫早までは高速を併用して一時間少々。
途中、やたらと荘厳な建物が見えてきました。これまでの流れから「何か大きな大聖堂か!?」と思いきや、かの有名なハウステンボスでした。
さすがにテーマパークの敷地面積日本一だけあって、その広大さは運河を挟んだ対岸の道路からでもよく分かります。いつかまた機会があれば、だれかを連れて行ってみたいものです(一人では入れん)。
7kmの直線道路「諫早湾干拓道路」
さて、ハウステンボスを過ぎ高速を抜け、下道を通って諫早湾干拓道路の北側入口に到着しました。
ここからは約7km、ほぼストレートの道のりです。両側が海なので、水中を走っているような感覚になれると思いきや、東側は堤防になっているため、西側しか景色は見れません。
基本的に道中は駐停車禁止であり、ちょうど中間点あたりにパーキングエリアがあります。写真撮影などはここで行いましょう。
さすがにバイクの聖地で、「ばくおん‼」で取り上げられただけあって、バイクが多かったです。今更だが、筆者はばくおん‼の九州ツーリング編にだいぶ影響を受けていたことを実感しました。
噴火と火砕流からの再興「島原城」
諫早湾干拓道路を走り終えたら、そのまま南下して100名城スタンプのため島原城に向かいます。
実は島原城や周辺の武家屋敷は、大学時代の第一次九州ツーリング(2011)の際に訪れており、今回はほとんどスタンプを押すだけでした。ちなみに島原城は、バイクでも駐車場代100円がかかります。天守閣への入場料も540円と、長崎の城はとにかく金がかかるイメージです。
島原は雲仙普賢岳の噴火災害による火砕流が有名です。天守閣最上階からは、その際に出来た「平成新山」を望むことが出来ます。
超満員の島原で神対応の「島原鉄道フェリー」
島原城を後にし、この日の宿泊先である熊本の人吉に向かうことにしました。
元々島原のあとは天草に渡ろうと思っていたのですが、ここまでの行程が思いのほか時間がかかっていました。なので、少しでも時間短縮しようと、熊本港経由で人吉に向かうつもりでした。
まずは熊本港へ渡るため、島原港へ向かいます。島原港の到着は17時ちょうどくらい。フェリーは島原-熊本間を30分で結ぶ「オーシャンアロー」と、60分で結ぶ「九商フェリー」があります。片道で大型バイクの場合、オーシャンアローは3,000円、九商フェリーは2,030円。
乗船手続きをしようとしたところ、オーシャンアローの17:30発、九商フェリーの17:50は共にバイクも満車とのこと。次の便を待つと、九商フェリーは19:05、オーシャンアローは19:40になってしまう。島原港に向かう直前、九商フェリーに電話した際はまだ余裕があるといっていたのに…。
仕方なく、当初検討していた天草ルートを取ることに。天草へは、島原港からさらに1時間程度南へ行き、口之津港から天草の鬼池港までを30分でつなぐ「島原鉄道フェリー」があります。大型バイクの場合、片道で1,360円と割安となっています。
念のため島原鉄道フェリーへ空き状況を電話で聞いてみました。
すると「今日はピストン輸送を行っています!18:30までに乗船手続きをしたお客様の積み残しは絶対にしません!」と頼りになる返事が。
車だと2,3本待つ必要があるかもしれないが、バイクならすぐ乗れそうとの情報もありました。すぐさま島原港を後にし、口之津港へと向かうことに。
18時ちょっと過ぎに口之津港へ着いた際、ちょうどフェリーが接岸してこれから下船するところでした。筆者の前にバイクは2台しかおらず、到着したら係りの人が「すぐに切符買ってきて!」と誘導してくれました。おかげですぐの便に乗ることができ、19時前には天草に到着できました。
天草の聖地ならぬ性地「おっぱい岩」
天草をどうしても訪れたかった一番の理由が、これです。その名前に惹かれ、どうしても一目見ておきたかった。
鬼池港から西へ10分程度のところにあり、Google Mapでも検索することが可能です。案内表示も出ているのでどこにあるかは分かりやすいです、夜になると足場も悪いので、なるべく日のあるうちに訪れることをオススメします。
近くの漁港にバイクを停めると、こんな案内が。字のフォントが、何やらそそる。
海岸沿いは一面岩場となっています。海水が流れていたり、コケが生えていたりするので足場は結構悪いです。あと満潮の際には、おっぱい岩が海に沈む、らしい。
漁港からだと遠くて判別しづらいですが、ある程度近づいてくると、一つだけ異様な輝きを放つ岩が見えてきます。
これはまさしく、おっぱい。
片乳だけというのと、巨乳な割に固いのが残念ですが、見ごたえと触りごたえはあります。
ペルラの湯舟「海の湯」は開放感抜群!
結局おっぱい岩を一通り堪能していたら、時間は19時半になっていました。ここから人吉へ向かっても、到着が22時前になり、食事処も風呂も目ぼしいところは閉まってしまう。ならばと、人吉での温泉と食事は翌日に回し、天草で風呂と晩飯を探すことにしました。
天草はリゾートホテルが多く、立派な温泉やレストランを持つ施設も少なくないです。その中でも特に気になったのがホテルアレグリアガーデンズ天草にある「ペルラの湯舟」。
ここは見てのとおりHPの写真がすごい惹かれました。おっぱい岩から30分弱のところにあり、ちょうど天草を抜けるルートの途上にあり、立地も良いです。23時まで営業しており、入浴料も大人600円と高くないです。
日替わりで海の湯・森の湯が男女交替になっていますが、この日は運よく男湯が海の湯でした。
実際行ってみると、露天風呂の解放感が半端ない!露天の敷地が湯舟の10倍くらいあり、景色をさえぎる壁がないです。Google Mapを見てみるとわかりやすいです。
☆マークの右横の勾玉のような形をしたのが、海の湯です。この円形の敷地の右端に立つと、眼下の広場や日本海を見下ろすことが出来ます。遮る壁がないので、合法的に露出狂になることが出来るのだ…ッ!
ちなみに角度によっては普通にホテルの客室から見えてしまうような気もする。
人吉のカプセルホテル「Simple Sleep」
ペルラの湯舟で風呂と晩飯(刺身定食、1,600円)を堪能したため、結局人吉に到着したのは23:30になってしまいました。
人吉は温泉街なため、旅館が多いです。できるだけ安いところを探していたところ、2016年6月にオープンしたばかりの「Simple Sleep」というカプセルホテルが見つかりました。
一晩3,500円ほどで、一軒家を改装した綺麗なカプセルホテルです。新しいだけあってシャワーやトイレ、部屋の内装もかなり綺麗でした。立地は市街地からやや離れているのが難点でしょうか。それでもこの日は寝るだけだったので、十分でした。
もう一つ不満をあげるとすれば、出入りはカードキーによる電子セキュリティになっているのですが、一番入口に近いベッドだったため、朝に人が出入りする際のピッ、ピッという電子音が耳障りでした。もっともカプセルなので扉を付けれないことと、自分の到着が遅れ一番入口に近い部屋にされたのだから、不満を漏らすのもお門違いではありますが。
まとめ
平戸城…〇 三方を海に囲まれた眺望は絶景。やや入場料が気になる。
平戸の街並み…◎ 海が綺麗で、海水浴シーズンにまた訪れたい。和洋折衷、コントラストな街並みもグッド。
佐世保バーガー(あいかわ)…◎ 人生No.1のハンバーガー。店によっては予約しておくのがよい。
諫早湾干拓道路…〇 車の量が多く、スピードを出して飛ばせる道ではない。景色も西側片方だけで、同じ景色が続く。
ハウステンボス…〇 行ってないが、外観だけで圧倒された。今度はぜひ行ってみたい。
島原城…△ 入場料が気になる一方で、城自体に見どころはあまりない。島原で行くなら雲仙岳災害記念館のほうが良い。
フェリー…△ ハイシーズンは予約不可の先着順で、人も多いため時間を取られる。島原鉄道フェリーのように顧客第一の運行だと、こちらも好感が持てる。
おっぱい岩…〇 人によっては全くしょうもないとしか思わない。筆者はおっぱい大好きなので、これだけのためにでも天草に渡り、その価値はあった。
ペルラの湯舟…◎ 本日のMVP。開放感あふれる露天風呂(海の湯)は、これまでの温泉ランキング(独自)でもトップクラスに入る。
Simple Sleep…△ 施設は綺麗で寝るだけなら十分すぎる。ただ入口の電子音は耳障り。
3日目の記事はこちら!人吉を出て、宮崎を目指す!